バフェットの銘柄選択術について
投資を始めると嫌でも目にする「ウォーレンバフェット」という名前。
投資家のあるべき姿として、よく引き合いに出される。
コカ・コーラやアメックスといったありがちな企業に投資していながら年率20%の成長をキープし続けている。
しかしながら、バフェットがどういった基準で銘柄を選定し投資しているのか。
それを記した著作というものは実はあまり目にしない。
ネットの記事も誰かから聞いてきた話、また聞きの話をコピペしているようなものばかりなのである。
またバフェットの名前冠した本の多くがバフェットの名前のブランドで売ることを考えた、三流の本ばかりらしい。
そういった中で銘柄選択の基準を明確に記した貴重な本が「バフェットの銘柄選択術」である。
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価格:1,836円 |
著者はバフェット本人ではなく、メアリーバフェットとというウォーレンバフェットの息子の嫁だった人だが、実際にバフェットと仕事をしてきた人でありその言の信ぴょう性はかなり高い。
書いてある内容は
・消費者独占企業にする
の1点に集中している。
よくネットでも見かける文句であるが、この本の特徴は消費者独占企業を見分けるための8つのポイントを明確に打ち出しているところだ。
しかも財務の数値を確認する項目が多く、あいまいな判断が入り込む余地が少ない。
以下に挙げてみる
・消費者独占力がある製品、サービスがあるか
・EPSが増加基調にあるか
・多額の負債を抱えてないか
・ROEは十分高いか
・現状維持のために内部留保を再投資する必要に迫られていないか
・内部留保を新規事業や自社株買いに投資しているか
・インフレを価格に転嫁できるか
・内部留保の再投資が株価上昇につながっているか。
以上8点が消費者独占企業の特徴である。
この本ではこれらの定義および計算方法、目安とすべき数値を示してくれており、最後のページではこの8点での判断方法を実際に過去バフェットが投資した企業に対して当てはめて示してくれている。
この本を読めば、バフェットの本当の銘柄選択方法が見えてくる。
こんなブログやネットでバフェットを調べるくらいならこの本を一冊買って繰り返し読み、エクセルで計算を繰り返す方がよっぽどためになる。
平易な言葉で書かれているので、読みにくいという訳ではないはずだ。