苦手を伸ばすことについて

学校においては、得意な教科を伸ばすことよりも苦手な教科を伸ばすことの方が求められる。

それはテストは100点満点であるために、得意な科目を90点から100点に伸ばすよりも、苦手な教科30点を50点に伸ばす方が、合計点への寄与として伸びしろがあるからだ。

しかし社会ではそれが逆転する。

RPGをやったことがある人なら分かると思うが、魔法使いキャラの物理攻撃力を上げても経験値の無駄だし、戦士キャラの魔法攻撃力を上げても経験値の無駄になるのと一緒である。

苦手な事というのは、本人に苦手意識があるため、また元々素養がないために苦手ということもあるために、そこに時間を割いても大した効果が得られないからだ。

そもそも現実には伸びしろの上限値というものは存在しない。少なくとも数値として示されることはない。だから得意なことばかりやって、得意なことを更に磨き上げることが望ましい。

ただしこれはあなた個人においての話。

パーティー、つまり組織そのものはオールラウンダーである必要がある。

戦士ばかり集めたパーティーでは状態異常攻撃で詰むだろうし、魔法使いばかり集めたパーティーでは強力な物理攻撃で一発であろう。

組織も同じように、企画、経理、管理等どれがおろそかになってもつぶれてしまう。

だからそうならないために、組織にはそれぞれのスペシャリストをバランスよく集めることが要求される。

ただ会社に勤めていると、組織としての穴というかバランスを欠いているということが良く見えてくるものだ。

会社という大勢の人間に埋もれなりやすくなる中で、一つ抜き出た存在になる方法が実はこの辺りにあったりする。

つまり、組織が苦手な分野を自分の得意分野にすることで抜き出た存在になれる。

研究開発部署がコミュ障ばかりなら、コミュ力を鍛えれば重宝され評価が高くなる。

営業部署が脳筋ばかりで製品知識に疎いなら、製品知識に詳しくなると重宝され評価が高くなる。

ここでのポイントは2つある。

一つはそこまで深める必要はないということ。

その部署でみんなが苦手としていたり、出来なかったりする部分を鍛えるのだからその部署では誰も追いかけてこない。走り出した時点であなたの一位は決定している。だから深く習得しなくても十分あなたの価値は発揮される。

もう一つはあなたの得意そうなものを選択すること

組織が苦手でも、あなたまで苦手な分野だったらそれは先に触れたように伸び悩んで時間の無駄になる。だから組織が苦手でかつあなたが得意そうなものを伸ばすべきだ。見分けかたは簡単で、とりあえず着手して苦痛に感じなかったら多分あなたには適正がある。そこまで深める必要はないんだから気楽にチャレンジしたらいい。

私もみんなが苦手そうな分野を探しては勉強している。初級者レベルであっても結構「これについてはこいつに聞いてみよう、任せてみよう」ってなるもんである。

気を付けないといけないのは、組織が苦手でも特に必要がなさそうなものは効果が薄いということだ。

見極めは大事だが、即効性は結構高い。

案外みんな不勉強なんである。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です